環境を作りコントロールしないと、
環境に作られコントロールされてしまう。
ー マーシャル・ゴールドスミス
目次
FULLPOWER:科学が証明した自分を変える最強戦略
意志力に頼らず、環境を整えることで、自分の考えや行動を成長させていく。
そんな環境を作り上げていくための戦略が習得できる1冊。
「FULL POWER 科学が証明した自分を変える最強戦略」
をご紹介します。
「FULL POWER」を読むべき人
- 日々、自己成長していきたい方
- 悪い習慣を改善したい方
- やる気、モチベーションを高めたい方
「上記にあてはまる!」といった方は、この本を読むことで、解決へつながるヒントや考え方が得られると思います。
自分らしく生きていくための、「道しるべ」となってくれる本です。
著者情報
ベンジャミン・ハーディ
組織心理学者、著作家、起業家。心理学専門誌の電子版『サイコロジー・トゥデイ』などに寄稿。
クレムソン大学大学院博士課程修了。
FULLPOWERの書評・まとめ
FULLPOWERの中で特に重要と感じた部分を僕なりにまとめたので、ご紹介していきます。
体が心に影響を与える
心が体に影響を与えられるのと同じように、
体もまた心に影響を与えられるし、指示することもできる。
あなたの”人となり”があなたの”行動”を決めているのではない。
それどころか、あなたの”行動”があなたの”人となり”を決めている。
つまり、単に行動を変えることで、自分のアイデンティティをすばやく変えることができる。
意図的に心の中を操る
自分の心理に明らかに影響するとわかっている行動を意図的に取る。(心理学者の間で、「予知」と呼ばれている。)
特定の行動を活用することで意図的に心の中で何かを引き起こしたり、操ったり、予期したりできるというシンプルな論理。
例:
行ったことのない新しくて興味深い場所に行き、すばらしい人たちに囲まれていると、刺激を受けモチベーションが高まる。
スピリチュアルな場所にいると、自然と物思いにふけり、謙虚な気持ちになる。
など。
「いつもと違う服を選んでみる」「髪型を変えてみる」など、
外見をほんの少し変えるだけでも、心に大きな変化を作り出すパワーになる。
役割を演じる
あなたは今いる状況に応じた役割を演じている。
自分の役割を劇的に変えることは可能である。
人は、ある役割を演じるには、それに元来ふさわしくないとダメだと思い込んでいる。
しかしそれは間違い。
実のところ、まさにその役割そのものを演じて、ふさわしくなれる。
新しい環境へ向かう一歩は、意志力よりもむしろ、生き抜くための反応のように直感的なもの。
何者かになろうと前もって準備する代わりに、なりたい自分に今すぐなれるような環境を作ろう。
ねらって「至高状態」になる
至高体験(めったに起こらないものではあるが、ワクワクし、広大かつ深淵な感動を呼び起こし、気分が爽快になり、高揚する経験)は、
休息とリカバリーに向けて最適化された環境で起こることが多い。
だからこそ、最高にクリエイティビティなひらめきが降りてくるのは、
大なり小なり「旅」をしているときが多い。
オフを意識的に取ることで、いつもの習慣の外側にいる間、普段の生活の良いところをありのままに見ることができる。
至高状態にいると、自分の人生と水準をいかにして高めるか、揺るぎない決断を下せるようになる。
休息で人は成長する
「休息」こそ、人が成長し、リカバリーする場である。
休息することで、それが何であれ、自分の作業に戻ったときに、
もっと頑張ろうという力がみなぎってくる。
忙しい生活から完全に離れ、リセットして自分と再びつながる時間を作ろう。
いつもの環境と違うところにいると、自然とポジティブな感情が引き起こされる。
自分の精神状態を整える際には、インスピレーションをもらえるような何かを読んだり聞いたりすると良い。
もしくは、いつも最高の気分にしてくれる仲の良い友人や家族と話すのも良い。
「選ぶすべがない」状態を目標にする
選択するものが少なければ少ないほど、選んだものはより強力になる。
単に注意散漫にしかならない選択肢はすべて取り除いてしまおう。
もっと良い選択肢があるのではないかという不安は手放そう。
不要なものを取り除いた庭が、どれほど効果的に果物の実を結ぶか、きっと驚くだろう。
自分にとって最も崇高な価値と目標に合わせた環境を作り上げたとき、どれほど穏やかに感じるかについても、きっと驚く。
「何かを決めたら、それについては二度と考えない。」 ー マイケル・ジョーダン
仕事から「完全に離れる」時間が必要ー絶対に
仕事をしていない間は、仕事に関連した活動や考えを一切しないこと。
体だけ仕事から切り離すのではなく、精神的・感情的にも切り離す。
人間存在の自己超越
「人生の本当の意義とは、人間の中またはその精神の中ではなく、世界で見つかるものだ。
他のことに仕えたり、他の人を愛したりして、自分自身を忘れれば忘れるほど、
その人はより人間らしくなり、自己を実現していく。」
ー ヴィクトール・フランクル
「カネ」を先行投資する
アイデンティティとは行動と、自分の身を置く環境に従うものだ。
帰還不能点の経験は主に、「金銭の投資」という形で始まる。
金銭を投資することで、人は前へ進まざるを得なくなる。
「家族の歴史」を知ると有能になる
家族の歴史につながりを感じるという行為には、大きな影響力がある。
自分の家族についてよく知っている子どもたちは、困難に直面したときにうまく対処できる傾向がある。
「祖父母が育った場所」「両親が出会った場所」「どんな学校に行っていたか」など、
家族の歴史をよく知っている子どものほうが、自分の人生をコントロールする能力がはるかに高い。
最後に
以上、僕なりに良かったと思った部分や、参考になった点をまとめました。
環境を変えるとあなたも変わります。
ただ、その環境が、誰かに与えられた環境であれば、周りに流されて生きていくことになります。
「自分自身が積極的に下した決断による環境で、しっかり自分の人生を歩んでいこう。」
そう決心させてくれる一冊でした。